Why "H"
『16時半退社を実現』表参道から始める美容師の働き方改革
小崎 光隆 roijir plumy mowen / Producer
2019.03.01

地元福岡のサロンにてアシスタントとして働きながら美容師免許を取得、上京後H.companyに入社する。

表参道roijirのオープンと同時に店長職に就き、現在はroijirのほか恵比寿のplumy・大阪mowenの3店舗を率いる。

母が整えてくれた髪型を直しに訪れた、初めての美容院。
覚えたての言葉を使ってオーダーした髪型が、人生を変えてくれた。

 

高校卒業後、専門学校への進学を考えるも、「技術職は現場に早く出た方が良い」という家族の勧めもあり、地元福岡のサロンに就職。
3年後、美容師免許を手にした彼はたった1つのリュックとバイクだけを持ち、東京行きのフェリーに乗り込んだ。
H.company入社後22歳の若さでスタイリストデビューと店長抜擢を同時に迎え、現在は3店舗のプロデューサーとして働いている。
そんな彼がなぜ、美容師の働き方を改革しようと考えたのか。
その新しい取り組みについて聞きました。

 

原宿で働くつもりが、原宿に店を作ることになった

 

― 福岡ご出身とのことですが、小崎さんはH.companyで働こうと思って東京に出てきたのですか?

 

小崎:いえ、美容師免許を取ってすぐ、住むところも働く場所も決めずに東京に来ました。今思えばすごいですよね。親も特に止めもせず(笑)。東京に来た日の朝は、忘れられないですね。「ここはどこだ?」と思いながら、都会の匂いがするなと思った。東京タワーが見えたからそっちの方に走って、六本木から青山通りを通って表参道原宿エリアに行きました。朝7時とかですね、バイクを止めて「雑誌で見たサロンはここや…」なんて思いながら、歩き回ったのをすごく覚えています。そこから何個かサロンを受けて、3つ内定をもらいました。

 

― その中でなぜH.companyを選んだのですか?

 

小崎:選んだというか…。原宿のH[eitf]を受けて社長の小玉さんに面接してもらったんですけど、合否を教えてくれないまま、その後ずっと連れまわされていたんです(笑)吉祥寺のSiesta(現 LuTa by siesta&LiCO)で朝6時から練習させられたり、なぜか物件を見にいったり。他のサロンは合格ですって電話をくれたりするのに、これはどういう状況だ?と。

 

― 合否が出ないまま…。当時のH.companyは原宿H[eitf]・吉祥寺Siestaに次ぐ3店舗目を探していた状況だったんですよね?

 

小崎:最初は横浜にお店を出すって言っていたんです。でも僕ね、原宿で働きたくて福岡から出てきているんですよ。だから、勇気を出して「ちょっと横浜だと違うんで‥合否もらってないんでわからないんですけど、辞退させてください」って言ったんです。そしたら「そうなん?どこがええの?」って言われて。「原宿表参道エリアがいいです」って言ったら「じゃぁ物件自分で探してきて」って。「え、いいの?」ってなって、それで見つけたのが今のroijirです。「ええやんここにしよう」ってすぐに決まって、「この人すごいな」って思いました。

 

 

― roijirオープンと同時に店長というのも、すごい経歴ですよね。

 

小崎:オープニングスタッフは男性だけで6人、1ヶ月間の売り上げと社長を含めた投票で店長を決めました。社長が僕に入れてくれたことが大きかったと思うんですけど、その理由は「一番生意気だった」からだそうで…(笑)人を怒れる人間じゃないとダメで、相手が先輩であっても違うことは違うと言えることが大事だったんですよね。

 

― スタイリストデビューと同時に店長に就いたことに不安は?

 

小崎:当時は会う人会う人に顔が違うって言われるくらい悩みすぎていたと思います。身近な人にも「顔がどんどんやつれていく」って言われるくらい。下の立場から生意気言えることと、上の立場から物申すことは違う。一生懸命なあまり力任せになることも多くて。3~4年経った頃かな、Producerの高橋あつしさんが「もっと人を頼れ」って言ってくれたんですよね。

 

― 生意気とはだいぶかけ離れてしまったんですね。

 

小崎:ガムシャラすぎたんでしょうね。普通にキレてましたから。それこそ渡辺(現LIBERTE COO)とは、しょっちゅう喧嘩していました。忙しいのに「ちょっと裏きて」って。今怒らなきゃ、今正さなきゃって自分のテンションでその瞬間の雰囲気でいっちゃう。相手がどういう状況かも考えずに。だから伝わらないですよね。

 

― なるほど…。

 

小崎:怒られたことで吹っ切れて、人を頼っていかないと自分も詰まっちゃうし、柔軟になれたと思います。怒り方とか言い方を選んだり、一人ずつに合わせて物事を考えるようになったのは、それからですね。すごく人を考えるようになりました。そうしたら、人が辞めなくなってきたんですよね。

 

「離職率0%」を目指す美容師の新しい働き方

 

 

― 今は「離職率0%」に向けて新しいチャレンジをしているとお伺いしたのですが、その話をお伺いできますか?

 

小崎:いまroijirで試験的に行っているのが、営業時間を2部に分けた交代制の勤務です。今のroijirは女の子が多いのですが、その子たちが働きやすい環境を考えた時に、夕方に帰れる日があったら嬉しいじゃないですか。営業時間を分ければ、それも可能になるなと試しているところです。

 

― それは面白い取り組みですね!女性が多いことで、他に気に掛けていることはありますか?

 

小崎:結婚して子供を作ってっていうステップアップが、女性美容師としての働き方に影響を与えることじゃないですかね。そういうことがあった時に「問題ないから」って言えるようにしたいんです。現に今も出産後に復職するって言っているスタッフがいるので、働きやすくしたいなと。

 

― それぞれに働きやすい場所を提供したいと。

 

小崎:もちろんです。ずっとついてきてくれているスタッフの生活を良くしたいっていうのが、ずっと頭にあります。今、僕が見ている3店舗では僕の立場が一番上ですけど、成長させてくれたのは昔からいてくれる仲間ですからね。

 

些細な気遣いは、相手を見ることから生まれる

 

 

― 小崎さんがH.companyで働いてよかったなと思うことは何ですか?

 

小崎:振り返らない人生で居られることですかね、日々成長させてくれる環境なので。あとは美容師という職業自体、人間味がないと絶対成功できないんでそこは学んできたと思う。モノマネ上手になれたことが大きいと思います。

 

― モノマネ上手ですか?

 

小崎:人との接し方とか技術とか。僕、80%の力で仕事をするようにしていて、それは手を抜くという意味ではなく、余裕を持つためなんですね。そのためには手を早くする=仕事を早くするしかない。それこそ、小玉社長が異常に早くて、カットカラーパーマを1時間で終わらせたりするんですよ。そのスピードで20歳の時は練習していたので、施述は早い方だと思う。それこそ人との接し方も、いろんな人からアドバイスを受けて、いろんな考え方があるんだなと学んできたので。そういうものをすぐ真似できるようになって、いいなと思うことを取り入れてきた結果が今なんじゃないかなと思います。

 

― 余裕を持つことって大事なんですね。

 

小崎:目の前のことにいっぱいいっぱいになりがちですけど、僕はそれじゃダメなので。お店が忙しくて後輩がいっぱいいっぱいになってしまっていたら落ち着いてアドバイスしたいし、お客様に対しても活気がある場所でストレスなく過ごしてもらいたいですからね。余裕があれば人を見られるし、その人の雰囲気や感情を読み取ることもできる。そういうことが、些細な気遣いにつながるんです。これができる、できないの差は大きいと思います。

 

― 本格的な就職活動が始まる時期ですが、どんな人材に来て欲しいですか?

 

小崎:こういう人じゃなきゃっていうのは特に無いです。僕が教わったものを教えていければ良いと思うので、変な偏見を持たずに、こうやらなきゃだめだと肩に力入れずに。むしろ不器用で結構、人間味も不器用で結構、癖が強いと言われる人でも大歓迎です。一番大切なのは、今いるスタッフたちと合うかどうかですね。

 

― これからの小崎さんの目標を教えてください。

 

小崎:美容師は楽しいよっていうことが伝わりやすい体勢にすることですね。今年から採用担当になったので、新卒から既存のスタッフまでみんなを巻き込めるように。美容師は辛いってよく言われるじゃないですか。もちろん楽しいことばっかりじゃないですけど、それだけが先行するのは嫌なんです。

 

美容師はシャンプーから仕上げまで、髪の毛に触れるという部分ではあらゆる接客業の中で唯一体が触れる職業ですよね。その分お客様との距離は近くなりがちだし、相手を知ってその色々な人生に出会える楽しい仕事なんです。そういう関わりは、自分の人間性を高めてくれます。

 

その楽しさを知ってもらうために、今はroijirで実験している働き方をはじめ挑戦しながら、H.companyを盛り上げていきたいです。

Profile|
小崎 光隆 roijir plumy mowen / Producer

1988年生まれ / 勤務年数10年 / 福岡県出身 / 麻生ビューティーカレッジ卒

Why "H"
人気スタイリスト集結!年に一度のH.company会社説明会レポート

2019年5月31日に行われたH.company会社説明会。

年に一度行われるこの会社説明会、今年もH.companyへの入社を希望する熱意のある学生たちが多く集まりました。

登壇するスタイリストたちは各店の人気スタイリストばかり。

前半はヘアショー、後半はスタッフによる会社説明会の二部で構成されたこのイベントのレポートをお届けします。

ページの最後にはH.magazine限定のとっておきの情報がありますので、お見逃しなく!

2019.08.02
Why "H"
「美容師として、常に新しく」僕がLIBERTÉを選ぶ理由

都内2店舗での勤務を経て、LIBERTÉのオープニングスタッフとしてH.companyに入社。

ライフスタイルに寄り添うスタイル提案を得意とし、特にメンズからの高い支持を誇る。

趣味はサーフィン。

プライベートでは子供の成長を楽しみにしているよきパパでもある。

2019.07.26
Why "H"
「周り道をして気が付いた」自分が一番好きな職業

28歳でH[eitf]を立ち上げ、カフェ経営やアパレルなど様々な事業を行ってきたH.company社長 小玉重太。

全国に24店舗、多くの従業員を率いる彼にとっての美容師という仕事はどのようなものなのか。

そしてもし20代の自分に声をかけられるとしたらどのような言葉をかけるかを聞きました。

2019.06.07
Why "H"
「いつまでもハサミを持ち続けていたい」美容師歴15年目の努力の続け方

表参道の有名サロンにて9年間技術を磨き、その後H.companyに入社する。

レザーカットを用いたショートスタイルや、パーマスタイルを得意とする。

知人からのすすめをうけ原宿 ROJITHAにてスタイリストとして活躍後、1年半で店長の職に就く。

2019.03.22
Why "H"
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地元福岡のサロンにてアシスタントとして働きながら美容師免許を取得、上京後H.companyに入社する。

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2019.03.01
Why "H"
[ Salon Talk ] 本店から発信していくH.companyの魅力

[ Why“H”特別編 ] H.companyの本店としてサロン激戦区である東京・原宿エリアに店を構え、そのアットホームな雰囲気から長く人気を保ち続けるH[eitf]。

このサロンで働く4人のスタイリストに、大切にしている人との関わり方を聞きました。

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