Why "H"
「頑張る人に、お金と時間を」小玉重太が作り上げたH.companyの組織力
2020.04.17

H.companyでは2021年度の新卒採用が始まりました。

全国にサロンを有するH.company。

その組織図は、代表のもと権限を与えられたオーナーが各サロンを統括する形になっています。

今回は改めてH.companyのご説明をしながら、これから美容師を目指すみなさんへの代表小玉重太からのメッセージをインタビュー形式でお届けします。

「個性を生かす」H.companyの仕組みとは?
 

 
― H.companyが、どのような体制で運営されているのかを教えてください。
 
H.companyは全国に25店舗あり、代表の僕のもとに6名のサロンオーナーがいます。
サロンオーナーがそれぞれサロンを何店舗ずつか統括していて、店長やスタッフが働いています。
 
― どうしてそのような体制にされたんですか?
 
簡単にいうと「チャンスを増やすため」ですね。
一般の企業には一般社員の先に課長・係長・部長などステップアップを実感できる役職がありますが、美容師は基本的にアシスタント・スタイリスト・店長の3つしかない。
 
大きな会社であれば、店舗統括のマネージャーもあるかもしれないですけど、人数は少ないですよね。
あとは独立して自分がオーナーになるしかない。
 
特に男性は肩書が変わることで「出世したな」と実感できるものだなと思うので、そういう枠を増やしたかったんです。
 
― それは、会社の経営に関わる人を増やすということですよね。
 
そうです。うちでせっかく働くのであれば、自分がいる立場よりも一段上からものを考えられる人になってほしい。
H.companyでは店長以上の役職の子たちには、経営面での数字も意識してもらうようにしています。
サロンオーナーになれば、やっていることはほとんど経営者と同じですね。
 
― 店舗運営以外で、任せていることはあるんですか?
 
お客様やスタッフが増えた時に「新しく店舗を出すのか」の判断や、物件の候補なども店長やオーナーたちが僕のところに持ってきます。
そのほとんどがしっかりとした確証があるものなので、僕としては「やってみたら?」と最終判断を下す形です。
 
新しくサロンを出そうと思うと、良い物件を探すには1年くらい状況を見ておいた方がいいんです。
それも現場の子たちの方が詳しいし、SNSがこれだけ広まった今、広告などの話もみんなの方が詳しいので、いろいろ案を上げてもらって、「それで行こう」って。
 
― 本当にそれぞれが経営者のような動きをしているんですね…!
 
自立できているオーナーたちが多いんです。
僕がワンマンであれこれを決めるよりも、よっぽど今に合う動きができている気がします(笑)。
 

 
― どうしてそのような体制が出来上がったのでしょうか。
 
10年ほど前に取り入れて、ずっと任せていたからだと思います。
それぞれが試行錯誤して、何より現場をよく知っている人たちですからね。
美容師や経営者としての経験値は僕が一番持っていたとしても、いつまでも僕が決めていたら、みんな自分の頭で考えたことを試すチャンスが無くなっちゃうじゃないですか。
時にはちょっと危ないかな、という時もありますけど、「やってみたら?」と促すことの方が多いですね。
 
― 任せることに不安はないんですか?
 
不安はそりゃあ、ありますよ!
ただ、うちの会社は全体としての指針を出してこなかったにも関わらず、振り返ると店舗数も売り上げも伸び続けているんです。
その理由は、現場の感覚を持つ人間が良い時期に次を仕掛けてくれるから。
会社として「今年はあと2店舗出す!頑張ろう!」といってなし得た事ではないんです。…話をしていたら、うちのスタッフたちは優秀だなと思えてきました(笑)。
 
「育てる人が一番頑張っている」小玉社長の評価軸
 

 
― 一般的な会社は、目標を定められてそこに向かって頑張るという形が多いと思いますが、そうではないんですね。
 
よくあるじゃないですか。トップが「売り上げ2倍を目指して頑張るぞー!」「おー!」っていう場面。あれに違和感を感じるというか…。
だって、会社として利益が倍になっても、働く人たちの給料は倍にはならないですよね。
 
規模が大きくなれば維持する経費もかかるわけで、給料にはすぐに反映されない。でも、大きくするために誰が頑張ったかといえば、現場で働くスタッフです。
アシスタントを育ててお客様が増えて、2店舗目をオープンしたとします。嬉しいのは経営者、2番目に嬉しいのはそこで「店長」という新しい肩書をもらった人。
一方スタッフもお客様も半分になって再スタートする1店舗目の店長は、数字だけで見れば評価が下がってしまうんです。「私が育てたのに…」くらいのことを思うのは自然なんですよ。
 
僕は、「人を育てる人」が一番頑張っている人だと捉えます。
美容師の仕事は「朝早くて夜遅い、残業代も無い」ってよく言われますけど、アシスタントの子たちは自分がスタイリストになるために頑張る期間です。
頑張っているのは、教えている先輩たち。それなのに自分の収入に反映されないっていうのは、つまらないじゃないですか。
 
さすがに、投資のリスクを追う経営者と全く同じというわけにはいかないですけど、そういう頑張ったスタッフたちに、給料として加算するシステムを作りたくて、こういう制度を作りました。
お店の中で店長を誰にするか決める。店長が頑張って売り上げが上がれば、新しい店舗を出せる。そしてまた新しい「店長」の枠ができる。その店長たちが頑張れば、オーナーの給料が上がる。
経営者的な視点を持った人材が現場にいると、下の子たちの意識も変わります。そうすると、組織として強い。
そうやって広がったのが、今のH.companyですね。
 
― ワンマン経営じゃないということの、強みですね。
 
今の子たちに話を聞くと、オーナーシップがあって道を示す「強い言葉」を発する人がかっこいいとされるのもわかっているんですけど、誰かの言葉ではなく、自分の頭で考えて動ける人になってほしいんですよね。
 
「選ばれる人になる」これからの美容師に必要なもの
 

 
― 働き方が多様化していく中で、これからの美容師にはどんなスキルが必要になると考えますか?
 
これまでは「手に職・技術を高める」という世界だったんですけど、「手に職」って求めてくれる人がいて初めて成り立つ仕事なんですね。
「初めまして」と出会ってから1時間の間に自分の名前を覚えてもらって、人として選んでもらわないと技術を見てもらう場面はないじゃないですか。
 
美容師はたくさんいるけど、「小玉さんじゃないと」と言ってくださる人をどれだけ増やせるか。
その方達からいただくお金で生活できることが「手に職」で生きていくということで、実はすごく難しいんですよ。
 
ただマネキンを使って練習をしていればよかった時代は終わり、今はSNSなどで自分で集客もする時代ですよね。
職人と呼ばれてきた業界だからこそ「人を呼ぶ力」が必要不可欠になってきてしまったんです。
 
寝る間を惜しんで練習するなら、SNSを頑張る方が集客にはつながるかもしれない。
「ハサミ一本、技術力の差で成功できる」人は、もはや一握りです。
 

 
いろいろな美容師が生まれていくと思います。
例えば月に20~30万円美容師としての売り上げが欲しいとなれば、顧客さんが50人いてくだされば成り立つかもしれない。
週2日は美容師をやって、他の日は違う職業をする、そんな働きかたも増えるかもしれない。
実際うちのスタッフで、グラフィックの勉強がしたいと学校に通っている子もいますしね。
 
美容師だったら美容師の道一本で勝負するのか普通だったし、収入を増やそうと2つ仕事をする選択肢はなかった。
これからもっと、道は増えていきますよね。
 
― 自分の技術を外へ発信して、尚かつ選んでもらわないといけない。美容師という仕事の幅がすごく増えたんですね…。
 
目まぐるしく変わりますよね。
H.companyは、新規のお客様の御来店数が多いことが強みなので、顧客様をつくる環境はそろっていると思います。
あとは、上の役職であればあるほど、若い子たちの言葉を聞くことですよね。
「昔俺はこうやってうまくいった」というアドバイスは、ほとんど通用しないですから。
 
2020年のH.company
 

 
― 小玉さんがH.cocmpanyで働くスタッフに求めることは何ですか?
 
人間力は大事です。だから、H.companyで技術と接客を通じて教えていることは、ほとんど生き方のようなもの。
経営者としての具体的な願いは、H.companyで働く子たちには、名指しで指名してもらう「指名売り上げ」をベースに月50万円は稼いでほしい。
それが、美容師として一人前と認める僕の中でのボーダーラインです。
 
美容師は給料が安いから「結婚に踏み切れない」とか、そういう悪い理由になるのは嫌なんです。
「好きな職業で生きていけるようになりました」と、最低限でもそこまで育てることが、僕の使命だと思っています。
 
お金と幸せのバランスは人によって違うから一概には言えないですけどね、特に男の子であれば大事な人を一人くらいは養えるように、なってほしいんですよね。
 
― 報酬以外にも、得られることが多そうな印象を受けます。
 
頑張ってくれるスタッフには、時間とお金を一緒に渡すことが理想なんです。
一般的な、経営者だけがダントツで時間とお金があるという状況が嫌で。
自分のところで頑張ってくれているスタッフと、一緒に遊びたいんです。
僕だけ時間とお金があっても、「来週ハワイ行こう」とか誘えないじゃないですか。
一緒に遊びたいから、稼いでほしい。
 
― そんな楽しい理由なんですか!
 
仕事を頑張るから結果が出る。その結果をもとにお金と時間を手に入れる。
一般的な美容室であればそれらを求めて独立して、一人でトップに立って頑張るという形になりがちですけど、H.companyは組織に属しながらもそれを手に入れられる組織にしたいんです。
 
今、フリーランスの方が稼げるという話もありますけど、「無責任なことを言うな」って思ってしまう。
一人で頑張っても、せいぜい月50万円です。食事の時間を削って働くレベルで、です。
何かあってお店に立てなければ、すぐに給料は減ってしまうんですよ。そういう不安定さからも守ってあげられるのが、会社という組織ですから。
 

 
経営面は、しっかり見てくれるオーナーたちがいるので、僕の今年の目標は、レクリエーションを充実させることです。
まあまあ本気でやろうと思っているんですけど、「本音を言える空気づくり」ですね。
 
あとは、僕は今年車で旅に出るので、オーナーや店長たちに面白いことを企画してやってもらえたらいいですね。
サロンの垣根を越えたコラボレーションがあってもいいし、そういう活躍をしてくれるスタッフが増えていくことを、個人的には楽しみにしています。

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トップスタイリストから店長へ。次世代リーダーが目指すH[eitf]の姿

原宿 H[eitf]では、2020年8月よりTopStylistの阿部達哉が店長に就任いたしました。

TopStylistとして、H[eitf]を引っ張ってきたエースが、リーダーとなる。就任に至る経緯や、生活様式の変わるこれからの時代に目指していきたい美容師像について、聞きました。

H.companyの本店として、これから目指していくサロンの姿とは。

2020.09.28
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自分史上最高のうぬぼれ髪へ!「Deep Layer」がリューアル!

H.companyが開発から関わってきたヘアケアアイテム「DeepLayer」がこの度リニューアルいたしました!

この記事では、6月10日(水)に発売したばかりのアイテムをご紹介します!

キーワードは「うぬぼれ髪」サロンで行う本格的なヘアケアをご自宅で行えるアイテムとなっています!

現在開催中のクラウドファンディングのリターン品にもなっているので、ぜひチェックしてください。

 

▶︎ クラウドファンディングはこちらから

2020.06.15
Why "H"
「業界を超えてH.companyができること」クラウドファンディングを始めます

2020年、世界を襲った未曾有の事態。

新型コロナウイルスによる緊急事態宣言は、H.companyにとっても、営業時間と座席数の縮小・売上大幅減と大きな影響を与えました。

2005年に原宿に本店「H(eitf)」をオープンしてから15年、応援してくださるお客様やともに会社を作り上げてきたスタッフによって、今のH.companyが出来ています。

大きなダメージはありましたが、これから始まるWithコロナの時代を生き抜いていくために、6月より全社を上げてのクラウドファンディングを行うことにいたしました。

本日の記事では、その経緯やリターン内容をご紹介します。

 

▶︎ クラウドファンディングはこちらから

2020.06.08
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緊急事態宣言の解除によるネット予約再開のお知らせ
2020.05.30
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「頑張る人に、お金と時間を」小玉重太が作り上げたH.companyの組織力

H.companyでは2021年度の新卒採用が始まりました。

全国にサロンを有するH.company。

その組織図は、代表のもと権限を与えられたオーナーが各サロンを統括する形になっています。

今回は改めてH.companyのご説明をしながら、これから美容師を目指すみなさんへの代表小玉重太からのメッセージをインタビュー形式でお届けします。

2020.04.17
Why "H"
H.company 新型コロナウイルス感染症予防対策について
2020.04.10